思春期におけるスポーツ活動には、様々な心理的問題が関わってきます。
思春期になると、スポーツということから自己の確立をしていかなければいけません。
活動を通じて、自分は誰なのか、役割が生きがいと言ったことを明確にしていくのです。
自分らしさと言い換えることもできるでしょう。
その反面、あまりに没入してしまった結果、スポーツの中でしか自己を確立できないような状態は避けなければいけません。
周囲の期待にも敏感な時期であり、とかく頑張り続けてしまうことがあってきます。
良い成績を残すことは大切ではありますが、それだけではないということも理解させてあげなければいけないのです。
トレーニングとしても重要なのが、思春期の女性アスリートが持つ摂食障害と体重コントロールです。
摂食障害が起こりやすいのは思春期以降ですが、女子アスリートの場合は少々事情が異なります。
パフォーマンスを上げるために体重をコントロールすることがあるため、配慮をしなければいけません。
競技によっては体重によってクラス分けされていることもあります。
体重が増加することがメリットにつながる協議まである以上、適切なアプローチを考えていかなければいけません。
摂食障害が大きな問題につながることもあり、自分で克服できないような状態に陥ることも出てくるのです。
周囲や大人がサポートしてあげることも必要で、必要な場合には専門医への受診も考えなければいけません。
それほど摂食障害は、思春期の女性アスリートにとって難しい問題になるのです。
高校生など一定の期間を過ぎた時に起きるのが、バーンアウトです。
競技に固執し、オーバートレーニング状態に陥ることもあり、その後消耗するという悪循環に陥ることがバーンアウトと呼ばれています。
完璧主義で練習をしている人などに起こりやすく、思春期なのでも注意しなければいけない状況です。
思春期を過ぎると競技の移行や引退ということも課題として出てきます。
女性アスリートとして大きな問題ですが、競技を行っている自分が全てとなってしまえば、第一線を退く時に大きな負担がそうします。
自己の確立に関する問題ともつながりますが、精神的に深刻な問題に発展することも考えておかなければいけません。
女性アスリートの場合、競技の引退が男性アスリートより早い場合もあります。
いずれ直面する問題としても、現役の頃から考えておかなければいけないポイントです。
アスリート本人としても、トレーナーとしても意識して対処することが求められます。